フレコンバッグの中身を「粗砕・解砕・ほぐす」方法
フレコンバッグに入ったまま粉体を「粗砕・解砕・ほぐす」方法はいくつか実用化されています。
目的は固結(ブリッジ、ダマ、ケーキ状の塊)を解消して流動性を回復することです。代表的な方法をご紹介します。
●仕組み
フレコンを吊ったまま、外側からローラーやパドルで叩く・押す装置。
バックブレーカー、フレコンブレーカーなどの商品名で市販されています。
●特徴
フレコンを開封せずに作業可能。
振動・打撃によって中身の固まりをほぐす。
自動化しやすく、粉塵が出にくい。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 袋を開けずに作業でき、ブリッジや固結に幅広く有効。 | 強固なブロック状固結には力不足の場合あり。 |

●仕組み
フレコンを吊り下げた状態で振動台や振動モータを使って振動を与える。
●特徴
比較的簡易。
振動の強さによっては粉体が流動化する。
ただし大きな固結には効きにくい。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 袋破れのリスクが低い。軽度〜中程度のブリッジに有効。 | 強固なブロックには効きにくい。 |

●仕組み
フレコンの両側を板・ローラーで挟み、油圧や空圧で加圧して中の粉体を押しほぐす。
●特徴
強固なダマやケーキを物理的に砕くことが可能。
設置にはやや大掛かり。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| ガチガチに固まったブロックでも砕ける。 | 袋破れリスクあり、安全設計が必要。 |

●仕組み
フレコン底部にノズルを差し込み、エアを吹き込んで内部をほぐす。
●特徴
乾燥した粉体に有効。
水分を含む粉には不向き(さらに固化する可能性)。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 軽度のブリッジには有効。 | 強固な塊には弱い。 |

●仕組み
ローラー+フォークリフトで転がす。ゴムハンマーで叩く。
●特徴
一番手軽で安全に試せる方法である
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 軽度には有効。 | DIY的で限定的。 |

フレコンやホッパーの壁面・下部に エアーパルサー(エアノッカー/エアーブラスター) を設置し、圧縮空気を瞬間的に噴射して衝撃波を与えることで、粉体をほぐしたりブリッジ(塊化)を崩す方式です。
●仕組み
圧縮空気をタンク(蓄圧器)に充填。
ソレノイドバルブなどで一瞬に開放。
噴射された空気が「衝撃波」として壁や粉体に伝わる。
ブリッジ(塊化)やラットホール(粉が壁に沿って流れて中央に空洞ができる現象)を崩す
●特徴
粉体に直接部品を当てないので異物混入リスクが少ない。
粉体を選ばない。
●適した用途
フレコン下部の排出口でブリッジを防ぐ
食品粉体(砂糖、塩、でんぷん、粉乳など)の流動性改善
サイロやホッパー壁に付着した粉を剥がす
●市販機の例
日東工器 エアノッカー
コトブキ技研工業 エアーブラスター
トーヨーコーケン パルスエア
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 粉体を選ばないので、砂糖・塩・澱粉・飼料など幅広く対応 | エア源が必要(コンプレッサー常設が前提) 強固な固結には効きにくい → 圧砕方式との併用が望ましい |

フレコンバッグに入ったままの定義から離れるが、有効な方法の1つである。
●仕組み
フレコンの排出口から排出しながら、ロータリー・バルブ付きクラッシャーやスクリュー式解砕機を通過させる。
●特徴
バルブ開放時に連続的に解砕可能。
ただし「フレコン内に残したまま」ではなく、出す必要がある。
| メリット | デメリット |
|---|---|
| 粉砕粒度をある程度コントロールできる。 | フレコンバッグから出す必要がある。 |

| 1位 | 圧砕方式 | 「フレコンに入ったまま強固な固結を確実に崩す」なら、圧砕方式が最も有効。 強固な固結に最も有効 |
| 2位 | バックブレーカー方式 | 「汎用性と安全性のバランス」なら、バックブレーカー方式が現実的。 幅広い粉体に対応、汎用性・実用性高い |
| 3位 | 外部振動方式 | 軽度固結やブリッジ防止に有効 |
| 4位 | 打撃・ローラー方式 | 軽度な固結なら叩きで十分 |
© Rough crushing of flexible container bags